柳沢 茜〈やなぎさわ あかね〉
ラ・メゾンの企画広報としてイベントやSNSを担当しています。日々の投稿の他、SNSの動画作成にもチャレンジ中。 趣味は富士山を見ながらキャンプをすること。ラ・メゾンの商品や食材のこだわりをお届けします!
近年、ヘルシー食材として話題のジビエ。
ジビエについて学ぶべく、千葉県君津市の「房総いのかジビエセンター」に伺いました。
さて、みなさんはジビエと聞くとどんなことを思い浮かべますか?
近年ヘルシー食材としても注目されていますが、まだまだ珍しい食材ではないでしょうか。
私もどんな味なのだろうとジビエ肉を食べてみると全く臭みがなく、美味しくいただきました!
どのようにしてこのお肉が私たちのもとに届くのか、美味しいジビエ肉について学ぶべく、千葉県君津市にあるジビエ肉専門の食肉工場・販売を行う「房総いのかジビエセンター」にお話しを伺いました。
お話しいただくのセンターを運営する、合同会社房総産業 代表社員の堂野前さんです。
猪や鹿、ジビエ肉は食用で育てられた訳ではなく、もともとは年間100万頭以上駆除されている野生の動物です。
天敵であるオオカミがいた旧時代は野生動物と自然のバランスが取れていましたが、オオカミ絶滅後は野生動物が増えてしまいバランスが崩れてしまいました。
増えた鹿や猪は森林や作物を食い荒らし、森林の生態系を脅かす存在に。
生息地もどんどん街や民家に近づき、人の被害も出てしまうのではと懸念されています。
そこで、生息頭数の調整として駆除がはじまりましたが、駆除した野生動物の9割は廃棄されています。
堂野前さんはただ駆除するのではなく、殺してしまう命を無駄にしないべく事業をはじめられ、君津市の捕獲数のうち食用として流通している1割を、3割まで引き上げることを目標とされています。
「人間が増やしてしまった以上、人間が管理すべき。」と堂野前さん。
命を軽んじることなく、真摯に人間の果たすべき責任と向き合う姿に胸を打たれます。
こちらのセンターには、地元の猟師さんが捕まえた鹿と猪が運び込まれます。
主な捕獲方法は罠(わな)を仕掛ける方法。
罠には大きく2種類、箱罠とくくり罠があり、箱罠は名前の通り中に餌を仕掛けた箱型の罠。
餌を食べにきた動物が中に入ると、自動で出入り口が下がり捕獲されます。
くくり罠は仕掛けを踏んだら踏んだ足を挟み、ワイヤーでくくられる仕組みです。
これらの罠は獣道などに隠して仕掛けられているそう。
捕獲した動物は暴れるとケガをして肉質が悪くなるため、短刀などで素早くとめ刺しを行い血抜きを行った後、すぐに処理場に運び込まれます。
運び込まれた猪や鹿は泥や汚れなどを水で洗い流し、その後すぐに毛皮をはぎ、内臓を取り出してから冷蔵庫で保管されます。
よくジビエ肉に対し言われる「臭み」ですが、血抜きも大事ですが、肉の温度を早く下げることを重要視しているとのこと。温度が高いと、傷口から汚染が始まり臭みも出てしまうそうです。
こちらの処理場では、下処理を行なった後すぐに冷蔵庫で温度を下げるため、臭みが出ないのです!
下処理されたお肉は、数日1℃の冷蔵庫で熟成させてからカットします。
野生動物は筋肉質なので、カットは大変そうです・・・
筋肉質と聞くと、固いお肉なのでは?と思いますが、脂身もしっかりとあり、その脂は甘くとろける味わい。
赤身部分もしっかりとした弾力と肉の旨みが楽しめます!
また、猪肉は豚肉や牛肉と比べカロリーが低く、タンパク質やビタミンBも豊富。
美味しく健康になる素敵な食材ですね。
カットした肉部分は食用として出回り、骨は出汁を取るためにラーメン屋さんに出荷されたり、ペットフードに加工されているそうです。
余すことなく活用されているのですね。
また、仕入れた全ての猪や鹿は全頭検査・帳簿にて管理されており、
捕まえた日にち、捕まえた人、捕獲方法などの情報を市に提出し、許可が出たものだけを販売しているので安心安全です。
『千葉県産ジビエ猪肉と石播きとまとのラグーソースフェットチーネ』
単品 ¥1,580
粗挽きの猪肉をこんがり焼き上げ、トマト・香味野菜・ハーブを加えたラグーソース。
香ばしく焼き上げ肉の旨みをとじ込めたシェフこだわりの一皿です。
しっかりとした下処理に加え、さらに白ワインや香味野菜で食べやすく仕上げました。
ぜひこの機会に、ラ・メゾンこだわりのジビエ料理をお召し上がりください♪