Blog
ラ・メゾンが美味しい食材とその産地をご紹介します!
その他
2023.01.27(2023.02.03 update)

ケーキやタルトの飾りつけのコツ

ラ・メゾンのパティシエが教える手作りケーキ飾り付けのコツをまとめました。ちょっとしたひと工夫で上達を目指しましょう!

手作りケーキの飾り付けは難しい

 心のこもった手作りの贈り物は誰もが嬉しいもの。ですが、手作りケーキとなると、お店で売っているケーキのように上手に作るのは難しいですよね。
チャレンジしたことのある人なら皆経験があると思いますが、「なんだか見栄えがしない」「クリームの絞りがうまくできない」「バランス良くキレイに盛り付けられない」などの課題がたくさん出てきます。
今回は、そんなお悩みを少しでも解消いただけるよう、ラ・メゾンのパティシエにケーキの飾り付けのコツを教えていただいたので、皆様に伝授いたします!

果物の切り方のコツ

 カットの断面がなめらかだと、光の反射の効果でキレイに見えるので、カットの仕方は非常に重要です。一方で、フルーツの断面がガタガタして見えると、美味しそうに見えません。
まず大前提に、よく切れる包丁を使うことが大事です。今持っている包丁で切りづらければ、安価でも新しい包丁を買うことをおすすめします。
また、包丁研ぎを使ってもOK。こちらも簡易的なもので大丈夫です。

 次に、切る前にフルーツの熟度を確認すること。例えば、キウイ、マンゴー、桃、洋梨などは、完熟する前に収穫され、硬い状態で売られていることもあるので、熟すまで一定期間常温に置いておきます。これを「追熟」(ついじゅく)と呼びます。そうすることで果肉も柔らかく皮がむきやすくなり、甘く美味しくなります。追熟させたいフルーツと、りんごと一緒に保管すると、りんごが生成するエチレンガスによってさらに追熟が促進されるそうです。時間がない時にはぜひお試しください。
また、熟しすぎるとかえってむきづらくなってしまいますので、見極めが肝心です。

 実際にカットするときのポイントをご紹介します。皮をむいて使用するフルーツは、皮と果肉の間を、フルーツの形に沿うことを意識して包丁を入れると良いです。丸いものは丸く、果肉に沿って皮をむいてみてください。よく切れる包丁を使うことで、果肉を傷つけずにキレイにむくことが出来ます。

 皮ごと食べるいちごやぶどうなどのフルーツについては、ヘタ部分を切るときになるべく果肉を傷めないことを意識しましょう。

切り口のキレイさが重要です。

クリームを美しく・美味しく見せるコツ

 まず、準備するクリームについてです。
動物性の高脂肪の生クリームはミルクのコクが感じられ濃厚で美味しいですが、熱に弱く分離しやすいです。そこで、動物性脂肪の生クリームと、植物性脂肪のホイップクリームを1:1の割合でブレンドしてみてください。
植物性脂肪のホイップクリームは初心者にも扱いやすく、絞り袋を使用したときにもボソボソになりにくいのできれいに絞ることが出来ます。

 それから、クリームの泡立て方です。必ず、ボウルを氷水などに当てて冷たい状態で泡立ててください。温度が上がるとクリームが分離してしまい、見た目も食感も悪くなってしまいます。
そして、使用する口金に合わせて、クリームの固さを調節することが大事です。
小さく先端の尖った口金の場合は、ややゆるめに泡立てます。ホイッパー(泡立て器)で持ち上げたときに垂れない程度、お辞儀するくらいが目安です。
大きめの口金を使う場合や、クリームの上にフルーツをのせる場合は、これより固めが理想です。しっかりと泡立てましょう。

ハンドミキサーである程度泡立てた後、ホイッパーに持ち替えて少しずつ固さを調節するのがおすすめです。

 次に、絞り方についてです。
丸いケーキに対して、均等に絞るのは難しいですよね。そんな時は、あらかじめ印をつけておくことをおすすめします。
例えば円の8箇所に絞る場合は、包丁などで十字の位置に印を付け、そのちょうど真ん中を目掛けて対角線状に印を付けます。あとは、印を付けた場所にクリームを絞っていきます。絞りの大きさも全て同じくらいになるように意識しましょう。
印や線が残ってしまったらフルーツなどで隠すこともできます
平らなまな板などに、一回練習で絞ってみるのも良いですね。

盛り付けのコツ

 クリームを絞ったあとは、フルーツを盛り付ける前に冷蔵庫でケーキを冷やしましょう。そうするとクリームがゆるくなりにくいので、フルーツがのせやすく、仕上がりがキレイです。
 バナナ、ラフランス、桃など、変色しやすいものは、レモン汁を塗ることで変色を抑えることができます。レモン汁を塗った後は、水分をクッキングペーパーなどで拭き取ってください。
柑橘系などの果汁が多いフルーツも、同様にしっかり水気を取ってから飾りましょう。

 飾り付けに使うフルーツは、形や色など見た目の整ったものを使いましょう。飾りのトップにするなら、小さくて白い部分が残っているいちごより、大きくて真っ赤で円錐形のいちごの方が美味しそうに見えますよね。
カットに失敗してしまったり、いびつな形をしたものは、ショートケーキの中のサンドに使うなど、見えない箇所に活用するのが良いです。
円形のケーキなら、中心部が一番高さが出るようにフルーツを盛り付けると、バランスが良く見えます。

 飾り付けが完了したら、仕上げのナパージュが肝心です。フルーツに塗って艶を出すことで、一気にお店で買ったような本格的な見た目に仕上がります。
フルーツの乾燥防止にもなるので、みずみずしく美味しさが保たれます。
ナパージュは、ゼリー状や粉状で製菓材料店などに売っていますので、ぜひ一度試してみてください。

まとめ

 ここまでパティシエからのアドバイスを色々とご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
まずは定番のいちごのケーキを作って、だんだんとフルーツの種類を増やしてみたり、クリームの絞りの口金を色々と試してみるのも楽しいですよ。
プレゼントして喜ぶ相手の顔を想像して、ぜひ一度チャレンジしてみてください。

廣瀬 かほり〈ひろせ かおり〉
 オンラインショップ運営など、ラ・メゾンのEC・WEBまわり担当。趣味は美味しいごはんを食べることと、お菓子作り。好きなケーキはモンブラン。オンラインショップの情報を中心に発信しています。