今澤 綾〈いまざわ あや〉
ラ・メゾンの企画広報担当として全国の生産者を取材しています。休みの日には旅行やフェス、イベントに行ったりとアクティブ派ですが、おうちでゲームもお気に入り。各地で見つけた食材を中心に発信していきます。
横浜生まれ横浜育ち、伝統ある横浜醤油の美味しさの秘訣に迫ります。
旅するラ・メゾン〜神奈川〜 第2弾!
今回は横浜と共に成長してきた会社「横浜醤油株式会社」の醤油づくりを取材しました。
ラ・メゾンでは珍しい和の食材ですが、岩井の胡麻油と共に、季節限定メニューで使用しております!
創業は昭和12年(1937年)9月。
同じ区内の白幡上町に工場を設け、太平洋戦争の戦時下においても 醤油醸造を続けてのれんを守ってきました。
戦時中も休まず創業を続けてきましたが、戦後の高度成長期を迎え周辺は住宅地として発展していき、徐々に広大な敷地の工場を続けていくのが難しくなっていきます。
そこで平成12年(2000年)に現在の場所へ移転。
現在では、横浜で唯一の醤油醸造所です。
移転後は、同じように手作りや無添加にこだわって醤油を作り続けている小さな会社でいくつか集まり、
岐阜にもろみ工場を作り、熟成の終わったものをタンクローリーで各会社に運んでいるのだそう。
こちらでは、運ばれたもろみを絞って加熱した後、色・香・味を調えて瓶詰する作業を行なっています。
子供の頃から醤油作りを見てきた筒井さん。
手作り製法を守り続けてきた理由に、「味の微妙な違いは機械では絶対わからない」と力強く言います。
温度や湿度の微妙な差、季節ごとの細かい変化に応じて、ほんの少しの香りの差がはっきりわかるとのこと。
味の最終確認は、筒井さんの舌で決まります。
この繊細な味わいを、3本味わえば、もう絶対他の醤油には戻らないと誇らしげに言う筒井さんの目には、
横浜醤油への美味しさの自信と、培ってきた伝統の醤油作りへの誇りが感じられました。
みなさんは醤油をどのように作るかご存知ですか?
大豆から…うーん…こんなに身近なのに、知らないことも多いですね…。
今日はしっかり学んでいきます!
1、原料
主な原料としては、大豆・小麦・食塩などです。あとはアルコールなども含まれています。 厳しく管理された素材は、天然のミネラルを豊富に含み、まろやかでおいしい醤油になるための基本なのです。
2、麹作り
醤油を作る上でもっとも重要なのが麹菌です。麹菌というのは、酵素を含んだカビの一種で、これが醤油蔵に住み着き、醤油会社による違いが生まれます。
3、仕込み
「2」番目で作った麹に水で溶かした食塩を混ぜ、大きなタンクへと入れます。この混ぜ合わせたものを「もろみ」といいます。横浜醤油ではこの時に機械を使わず、桶たるでジックリ時間をかけて醤油を寝かします。
4、熟成・発酵
タンクに詰められた醤油は、ゆっくりと時間をかけて色々な微生物の働きによって旨みと深みを引き出していきます。 大手企業だと2,3ヶ月のところを、横浜醤油では約一年間、桶たるの中で寝かします。しっかり時間をかけて、徹底的にオリを沈殿させて取り除きます。
5、圧搾
熟成された醤油を搾ります。大きな布を敷き、もろみをその上に乗せて包み込み、その重量で醤油をにじみ出させます。
6、火入れ
搾ったばかりの醤油は「生揚醤油」と言います。この「生揚醤油」をある温度まで加熱し、その旨みや香り、艶を最大限まで引き出します。
7、冷ます・手詰め
加熱した醤油は、サーキュレーターなどは使わず、自然冷却を行います。1週間ほどかけて、じっくり冷やすことで、均一に温度が下がり、美味しさを維持できます。その一手間が味の違いに表れます。
また瓶詰めは手詰めです。ここまで約1年半かけて醤油が完成します。
そんなこだわりの伝統製法を守り続けている横浜醤油の中から、
今回ラ・メゾンで使用するのは「こいくちしょうゆ(本醸造) 東海道ラベル」です。
横浜の伝統と共に歩み続けてきた横浜生まれの高級手作り醤油。
無添加醤油ならではの柔らかい口当たりと豊な香りが特徴です。
横浜醤油の「こいくちしょうゆ(本醸造) 東海道ラベル」を使った料理が、
ラ・メゾンの季節限定メニューで登場します!
6,7月限定で旅するラ・メゾン〜神奈川〜を開催中!
三崎のマグロや、岩井の胡麻油と一緒に、横浜醤油が食べられます。
三崎港で水揚げされたバチマグロを香ばしくグリルし、彩り野菜のサラダと合わせました。
横浜醤油「こいくちしょうゆ(本醸造) 東海道ラベル」をベースに、
岩井の焙煎胡麻油と蜂蜜を加えたオリジナルドレッシングでどうぞ。
他にもたくさん旬の食材を使用したメニューご用意しておりますので、ぜひご来店ください!