ラ・メゾンのシェフとパティシエの
目利き食材をご紹介します

シェフの目利き
2022.10.01(2022.11.01 update)

長野県が10年の歳月をかけて生まれた「信州サーモン」

"信州ならでは" 長野県を代表する魚「信州サーモン」

長野県の美味しい食材を求めて〜旅するラ・メゾン〜

今回は美味しい魚を探しに、長野県安曇野市にある株式会社しなのや養魚場を訪れました。こちらでは、長野県を代表する魚「信州サーモン」を育てていらっしゃいます。

株式会社しなのや養魚場の望月さんにお話をお伺いしてきました。


「株式会社しなのや養魚場」望月さん

信州サーモンってどんな魚?

信州ならではの食材で皆様をお迎えしたいという想いのもと、長野県水産試験場が約10年もの歳月をかけて開発した魚が「信州サーモン」です。
最新の技術により「ニジマス」のメスと「ブラウントラウト」のオスを交配し、両者の良いところを受け継ぎ、銀色の身体がサーモンを思わせることから名付けられました。

「ニジマス」は味や肉質も良く、性格も穏やかなため育てやすい品種ですが、病気に弱く繊細なため生産が安定しないことが悩みでした。そこで「ブラウントラウト」をかけ合わせることで、病気に強く、さらにほどよく脂身もある「信州サーモン」が誕生しました。

稚魚の生産を許可されているのは長野県水産試験場のみのため、品質も安定し安心安全の美味しさです。長野県水産試験場から長野県内の生産者へ販売をされ、育てられています。


長野県安曇野市「株式会社しなのや養魚場」

信州サーモンが美味しく育つ環境

株式会社しなのや養魚場もある、長野県安曇野市。

北アルプスの湧水が流れる信州の清冽な水と、豊かな自然に囲まれた環境で、綺麗な水がないと育たないと言われているわさびの生産地としても有名です。


養魚場の奥にあるわさび畑

株式会社しなのや養魚場の信州サーモンは、わさび畑から引いた清冽な湧水によって美味しく育まれます。川底がくっきりと見えるほど透明な湧水。手で触れるとキリッと冷たく、さらっとしていました。

ここからひいた湧水は養魚場へ流れる際、外気の影響を受けずに流れるため、水温が一定に保たれ、また余計なものに触れず雑味が生まれにくい環境です。この水質が、サーモンの育成に適しており、美味しい旨みを作り出します。


シェフのMekiki 〜信州サーモン〜

実際に見る信州サーモン

望月さんのご好意で、シェフが実際に信州サーモンを持たせていただきました。

養魚場からまもなく出荷される信州サーモンを、網で引き上げるのは一苦労。ずっしりと重たく抵抗するので、素人には難しかったです。
手慣れた技で狙いを定めた魚を、さっと引き上げる様はまさにプロ。

こうして一番美味しい時期の魚を見極め、出荷しています。


ラ・メゾンの米村シェフ

稚魚が届いてから、よしのやを始め生産者のプロの手により2、3年で約2kg・全長65cmほどの大きさまで育てられます。きらりと輝く銀色の身体と紅色の身、ほどよく脂ののった信州サーモンは、美味しい状態でみなさまのもとに届けられます。

実物を見たラ・メゾンの米村シェフもにっこり。美味しい料理に想いをめぐらせます。


美味しい信州サーモンを味わってほしい

望月さんは「多くの方に美味しい信州サーモンを味わっていただきたい」という熱い想いを語ってくださいました。

ぜひラ・メゾンを通じて、信州の美味しい食材「信州サーモン」の魅力を知っていただけたら嬉しいです。



信州サーモンを使用した季節のお食事

信州サーモンを使用した秋のランチ・ディナー

『グリルした信州サーモンと3種キノコの焦がしバターソース』

価格:¥1,680(税込)
販売期間:2022年10月1日〜11月30日
販売店舗:ラ・メゾン アンソレイユターブル 全店

しっとりした身質の信州サーモンをグリルし、香りの良い白あわび茸、コリコリした食感の黒あわび茸、旨みの強いしめじと合わせました。焦がしバターがアクセント。

https://la-maison.jp/menu/



今澤 綾〈いまざわ あや〉
ラ・メゾンの企画広報担当として全国の生産者を取材しています。休みの日には旅行やフェス、イベントに行ったりとアクティブ派ですが、おうちでゲームもお気に入り。各地で見つけた食材を中心に発信していきます。